

松澤宥「〈གཏེར་མ་ 2022テルマ〉秘蔵寶開陳」(〈Ψ2胎蔵〉宥池会コレクションより)
2022年2月22(火)- 3月18日(金)
12:00 - 18:00
※日曜日、月曜日、祝日は閉廊
※3月9.10.11.12.13日のアートフェア東京開催中はアポイントメント制
ギャラリーセラーでは、中央高地の信州下諏訪に生まれ、独自の黙示録的宇宙論を唱え続けた孤高の思索者・松澤宥の生誕100周年を祝して、松澤宥「〈གཏེར་མ་ 2022テルマ〉秘蔵開陳」(〈Ψ2胎蔵〉宥池会コレクションより)を開催し、特別出品作品を含む数十点を展示いたします。
本展は、コンセプチュアル・アートの世界的一人者という擬態が浸透しすぎたが故に、いまなお実像とはかけ離れた誤解を纏っている松澤宥の全貌を理解するための一助とすべく、松澤宥シンクタンク・宥池会の方々に全面的な協力をいただくことで実現しました。
没後16年、いまなお、美術史の既成のスキームの彼方を独りたゆたい、諧謔とスキャンダリズムと宇宙論とがつきるともなく相互作用を演じる、の愛の理法〈ニル場〉の妙をお楽しみいただけたら幸いです。
⚫︎特別出品作品
1. 《原體》「荒野におけるアンデパンダン’64(1964)」
1964年、読売アンデパンダン展の強制終了に業を煮やした松澤宥は諏訪の原郷・八島湿原において「荒野におけるアンデパンダン’64」を催謀し、広く有志に新時代に向けた〈精神の蜂起〉を呼びかけました。本作は重要な転機となった展覧会のよすがとなる作品で、難解とされている精神革命の原理的マニフェスト「〈プサイの死体遺体〉に就いて(1964)」の意図を仄めかした「非感覚絵画のキノコよ2064アナ嬉し(1999)」とあわせて展示します。
2. 「御社宮神考(2001)」
呪術的観念化の背後にひかえて、それを最深部で支援する、Ψアートの諏訪的なルーツを囁く〈素領域遊子境〉作品。
3. 「遺偈B」全9点中第6番「人類は消滅なんぞはしまい…」
東京国立近代美術館における松澤宥回顧展(没後の想像上の)の際に発表が予定されていた〈死後の生〉への含みを持つ作品
⚫︎記念出版
宥池会による、世界初の松澤宥通史「松澤宥を俯瞰する」、同じく「Ψ年譜」などを収録した図録も刊行。